春は見直しのチャンス――「会社ルール」の伝え方、運用の工夫
春になると、人事異動や新入社員の受け入れなどで、会社の空気もガラリと変わります。このタイミングで就業規則や社内ルールを見直す会社も多いのではないでしょうか。
一方で、こんな声もよく耳にします。
「突然退職されて、引継ぎもないまま現場が混乱した」
「有給休暇をいきなり申請され、業務に支障が出た」
確かに「退職は2週間前の申し出で可能」「有給休暇は労働者の当然の権利」という点は法的に正しい。でも、だからといって現場が回らなくなるのでは本末転倒です。
では、会社としてどのようにルールを運用し、社員に理解・協力してもらうか?
私自身の体験――ホテル支配人として直面した「ルールの穴」
私はかつて、ホテルの支配人を16年間務めていました。支配人になったばかりの頃、もっとも悩まされたのが“突然の退職”と“突然の有給取得”でした。
ある日、朝出勤したら机の上に退職願が置いてあった。
また別の日には、繁忙期直前に「明日から有給を使います」と一方的に言われ、現場が回らず自分が清掃に入ったこともあります。
もちろん、労働者の権利は守られるべきです。でも、それを行使するタイミングや方法次第で、チーム全体に大きな影響を与えることもあります。
「運用」と「周知」の工夫でトラブルは防げる
その経験から、私は入社時に労働契約を結ぶ際に、会社のルールを入念に伝えることを心がけました。
- 労働者の権利としての有給や退職のルールをきちんと説明
- 同時に、「現場を守る」というチーム視点での考え方を共有
- 就業規則を“ただの書類”ではなく“現場のルールブック”として位置づける
これらを新入社員にもベテランにも繰り返し伝えることで、「権利と責任のバランス」が少しずつ職場に浸透していきました。
その時は、「退職も有給休暇も1か月前(シフトが発表される前)に申し出ること」を入念に伝えており、その結果、それについて悩まされることは無くなりました。
社内ルールは「あるだけ」では意味がない
どんなに立派なルールでも、周知されていなければ機能しません。「読んでおいてください」では伝わらない。ルールを運用する側も、それを受け取る側も、「お互いに気持ちよく働くにはどうすればいいか」を一緒に考える必要があります。
春はその再出発にふさわしい季節です。
あなたの会社のルール、「ちゃんと伝わっていますか?」
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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