小さな会社こそ危ない?令和の職場に潜む“気づかぬコンプラ違反”

先日、剣道の社会体育指導員研修を受講したのですが、その中で「コンプライアンス」が取り上げられました。近年、全日本剣道連盟に寄せられる通報が急増しており、その多くがパワハラに関する内容だそうです。

これは民間企業でも他人事ではありません。SNSや内部通報制度の普及で、昔なら「水面下で済んでいたこと」が今はすぐ表に出る時代です。
とくに社員50人未満の中小企業では、「昔ながら」「家族的な職場」といった空気のなかで、無自覚のうちにリスクを抱えてしまうケースが多くなっています。

一度問題が表面化すれば、信用・採用・社内の士気すべてに打撃を与えかねません。小規模でも「自分たちの組織を守るためのコンプライアンス意識」は、今や不可欠です。

令和の職場で実際に起きているコンプラ違反とは?

最近のコンプライアンス違反は、かつてのような露骨な暴言や暴力ではなく、もっと“見えづらいもの”に変わっています。たとえばこんな事例があります:

  • 私用LINEで業務指示が飛んでくる
     業務と私生活の境界が曖昧になり、「夜でも既読つけなきゃ」「休みの日も返さないと…」と精神的なプレッシャーに。
  • 柔軟な働き方への反発や皮肉
     リモート勤務や時短勤務の社員に対し、「こっちはずっと出社してるんだけど?」と当てつけのような言動。
  • 配慮のつもりが逆効果の発言
     「最近は女性が多くなったから気を使わないと」「あの子は女性だから言いづらい」といった、悪気のない差別的な言い回し。
  • グループチャット上での注意・叱責
     オープンな場で部下を名指しで注意すると、恥をかかせる形になり、ハラスメント認定されることも。
  • 副業に対する旧来型の圧力
     副業OKなのに、「うちを本業としてやってくれないと困る」といった無言の圧力をかける上司も。

これらは「パワハラをしているつもりがない人」でも、簡単に加害者になってしまうリスクがあります。
特に40代以上の社員が多い職場では、“常識のズレ”がトラブルの火種になるのです。

中小企業が今日からできる3つの対策

では、どうすれば職場のコンプライアンスリスクを減らせるのでしょうか。小規模な組織でも、次のようなシンプルな対策から始められます。

1. ルールを“見える化”する

就業規則や服務規程に、ハラスメントや私的ツールの使用ルールを明文化。紙でもデジタルでもよいので、定期的に周知を。

2. 管理職研修は必須

役職者が「何がアウトか」を理解しないと、気づかないうちに職場全体がゆがみます。年1回のミニ研修でも、外部の社労士や専門家に話してもらうだけで意識が変わります。

3. 社外相談窓口を設ける

社内に相談しづらい場合に備えて、外部の社労士やカウンセラーと提携して「外部通報窓口」を設けるのが理想的。コストを抑えながら社員の安心感が生まれます。

まとめ

コンプライアンスというと、大企業の話や法務部門の仕事と考えがちですが、実際には中小企業こそ「人」と「空気」のバランスがすべてです。ひとつの発言、一通のメッセージ、一度の対応ミスが、職場全体の信頼や雰囲気に大きな影響を与えます。

特に40代以上の社員が多い職場では、「昔はこれが普通だった」「悪気はなかった」という“つもり”が、若手社員や社外から見ると大きなコンプライアンス違反になっていることも少なくありません。

トラブルが表に出たとき、「こんなことになるとは思わなかった」と後悔する前に、小さな対策を積み重ねることが、会社の未来を守る最大の備えです。
難しい制度を導入する必要はありません。まずは職場のルールを見える化し、価値観をすり合わせ、相談しやすい空気をつくること。それだけでも、社員の安心感と信頼は大きく変わります。

“うちは小さい会社だから”ではなく、“小さい会社だからこそできること”から、一歩踏み出してみませんか?

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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