子の看護休暇は、小学校就学前の子どもを養育する従業員(男女問わず)が、有給休暇とは別に取得できる休暇制度です。2002年当初は育児・介護休業法に努力義務として定められましたが、2005年からは従業員の権利として義務化されました。
どのような制度か詳しく見てみましょう。
①子の看護休暇とは
子の看護休暇とは、負傷し、又は疾病にかかった子の世話又は疾病の予防を図るために必要な世話を行う労働者に対し与えられる休暇であり、年次有給休暇とは別に与える必要があります。子どもが病気やけがの際に休暇を取得しやすくし、子育てをしな
がら働き続けることができるようにするための権利として子の看護休暇が位置づけられています。
「疾病の予防を図るために必要な世話」とは、子に予防接種又は健康診断を受けさせることをいい、予防接種には、予防接種法に定める定期の予防接種以外のもの(インフルエンザ予防接種など)も含まれます。
②何日利用できるのか?
- 1年度に5日(その養育する小学校就学の始期に達するまでの子が2人以上の場合にあっては、10日)
- 1年度とは原則4/1~翌年3/31まで。
- 時間単位で取得できます。
③有給か無給か
有休か無給かについては法律上の定めがありません。会社が自由に決めることができますので、就業規則にて確認する必要があります。(無給であったとしても、育児休業給付金のような給付金はありません。)
ちなみに無給である会社は65.1%(令和3年度雇用均等基本調査より)というデータもあります。
④注意点
年次有給休暇とは別の休暇ですので、会社側の時季変更権は発生しません。従業員が希望した時間に取得することが可能です。もちろん会社・同僚への配慮はお忘れなく。